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サーティンキュー

禅とテニスとLSD




★禅とは『 牛を探し、牛に乗り、牛と一体化し、旭と成ること 』である。説明をしないで、禅的にはここで終わるのがベストなんだが、今回は『 禅とは何か? 』をかなり語っていきます。




1、LSDが開いた精神文化と世界的な禅ブーム


1960年代のサイケデリック文化


The Beatles - Let It Be - Let It Be (STEREO REMASTERED)



横尾忠則のイラスト




★米国がベトナムと戦争していた1960年代の後半、米国は何を思ったか?米兵にLSDという薬物をばらまいた。それによって誕生したのがサイケデリック文化という薬物による精神の変容の文化であった。その代表的なものがビートルズの後半の音楽であり、日本では横尾忠則のイラストであった。



★そして世界にフラワーチュルドレン、ビート詩人、ヒッピー、という当時の若者の人種が出現した。彼らは日本の伝統仏教の『 禅 』に興味を持った。その禅に興味を持った米国の若者の一人がアップルの創始者であるステーブ・ジョブズであった。(ビートたけしのビートとはビート詩人からくるだろう)。



★また欧米のヒッピーたちによって『 禅 』に関する本が多く書かれた。鷲の今持っている本ではロバートMパーシングの「禅とオートバイ修理技術」がある。しかし鷲が若い頃、最も影響を受けたのがプロテニスコーチであったWTガルウェイ著「インナーゲーム」である。『 テニスをする目的は「セルフ1」と「セルフ2」の合体であり、それは禅をする目的と同じである! 』という画期的で驚くべき禅の新しい解読の内容であった!この「インナーゲーム」を中心に禅を解読し語っていく。







2、ふーてんという謎の存在とガルウェイのインナーゲーム


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https://ja.wikipedia.org/wiki/インナーゲーム
ガルウェイは、競技者の心中で行われるインナーゲームにおいて、二人の自分がいることを見出し、それぞれセルフ1、セルフ2と命名してその性質を調べた。実際の勝負(アウターゲーム)の最中に多くの人は、心の中で自分自身のプレイに対して悪態をついている。ガルウェイは、これを「セルフ1がセルフ2を非難している」ととらえた。フロー体験またはゾーン体験、ピークエクスペリエンスなどと呼ばれるような、高度な集中力が発揮されている場面では、このようなセルフ1によるセルフ2への非難は沈静化し、セルフ2のもつ潜在的な学習能力と創造力がのびのびと機能する、というのがインナーゲームの考え方である。
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★鷲が小学生の頃、日本には、わけのわからない存在がいた。それは『 ふーてん 』という存在。あの頃のふーてんという人種は年齢は20歳前半だったのだろうか?彼らはサラリーマンのように毎朝新宿の公園に行く。そして普通の服からふーてんのボロ着に替えて、朝8時から午後5時あたりまで公園で寝ているだけ。そして時刻が来ると着替えて家に帰るwww



★つまり『 ≪働かない!≫ということをアピールする存在 』だった。このようなわけのわからない若者が1970年前後に新宿の公園に多くいた。彼らの存在の源を探ると米国から来るヒッピー・ファッションとライフスタイルである。米国のヒッピーの当時の教祖の一人はビートルズであった。そしてビートルズが師としていたのはインドのヨギの瞑想家のマハリシであった。結局、ビートルズとマハリシは分かれることになるが。



★さて、今考えると、薬物のLSDから来るヒッピーやふーてん達がマイナスだけの存在ではなかった。これまでの既成宗教に関して全く違う角度から解読をする者たちが多数出現した。その代表がティモシーリアリーやロバート・アントン・ウィルソンなどだが、鷲が20歳頃に感動していたのは、プロテニスコーチのWTガルウェイの書いた本である「インナーゲーム」だった。



★WTガルウェイ自身は禅からの影響を否定しているそうだが、彼の言っていることは≪ テニスのよる禅の解読であった! ≫と思う。「セルフ1」と「セルフ2」という言葉によるシンプルな理論よって。彼の、テニス体験、テニスコーチの体験から来る彼のテニス禅の理解は≪禅の正統解読≫であったと鷲は思っている。日本の伝統禅僧では全くできない禅理論の表現であった。彼がインナーゲームを書いた1974年あたりは世界的な禅ブームだったが、彼は禅の解読をするつもりはなかったが、無意識のシャーマンとなってテニスによる禅の解読が出来上がったの鴨しれない!



★≪テニスが禅≫なら「卓球も禅」「野球も禅」「柔道も禅」となり、スポーツの全てが禅となる。さらに≪あらゆる行いが禅≫となる可能性がある。そこが画期的で凄いのがガルウェイのテニス禅理論であったのだ!







3、WTガルウェイのテニス禅の理論とは

十牛図

★『 テニスは勝つためにするものでなく楽しむためにするものだ。真の目的は、内なる真の自己の「セルフ2」と合体するためにテニスをする。通常思っている「私」という存在は真の自己ではない。私という「セルフ1」と真の自己の「セルフ2」が合体した時、非常に静かな気持ちとなり、集中力が最高に高まり、真の自分となり、一番の精神と肉体の力が発揮できる! 』というのがWTガルウェイのインナーゲームの理論であった。



★ガルウェイの本を読んでいたのが鷲が20歳くらいだった。その頃は横浜にいたのだが、毎日のように、横浜の青少年会館で司法試験浪人たちや公務員試験の浪人たちの同世代(彼らは鷲よりちょっと年齢が上だったが)と卓球をしていたが、ガルウェイの本を読んでから、試合をやらずに卓球のラリーのみやっていた。



★鷲がカットで打って相手がドライブで打つだけをずっとやってた。卓球の試合はせず、卓球のラリーをずっとやるだけ。試合に勝つことを目的せず、『 セルフ1とセルフ2合体させるための卓球 』、或いは、『 脳波をアルファー波にする卓球 』の長時間ラリーをやっていたわけ。≪卓球禅≫をやっていたわけだ。自分の中の「セルフ1」を押さえ、「セルフ2」に主導権を持たせるための卓球の長時間ラリーをやっていた。それが20歳の頃の鷲には≪新しい卓球≫だと思っていた膿~。



★あの頃、鷲が考えやっていた≪卓球禅の構想≫は、今の卓球界(全スポーツ界)にも物凄い影響力を与えるとも思っているのだが。それを出すのはこれからの展開しだいだ。今は1970年中盤頃に世界的に大ヒットしたWTガルウェイ著「インナーゲーム」をすっかりと日本人は忘れてしまったので、鷲がこれから新しく新装して出す鴨しれない。



★WTガルウェイが教えてくれたことは、≪あらゆる行いは禅となる≫ということ。そしてガルウェイの言う「セルフ2」とは、カクアンの十牛図では≪ 牛 ≫で表現されている!ということ。WTガルウェイの「インナーゲーム」が鷲の精神世界入門の最初の本であった。








4、「牛に乗る」ことだけを求め、他の一切の価値を捨てるのが禅僧

牛に乗る禅僧のイメージ


★1960年代に誕生したLSD薬物文化の世界のヒッピーたちは日本の禅に興味を持った。日本の仏教には「南無阿弥陀仏」や「南無妙法蓮華経」や密教などがあるが、それらは一切無視して『 禅のみ 』にヒッピーは興味を持った。それはどうしてだろうか?



★ヒッピーはあの姿から見て、一切の世間的な価値を否定していた人種である。一生懸命働いて金持ちになれば幸福になれる!という世間の価値こそを一番否定した人種。それがヒッピーだった。薬物の力ではあったが、『 この今のハッピー 』、それのみを追求した。「世間的価値観を一切否定するヒッピー」と「六道の価値を一切捨てタダ座るだけの禅」はそこで一致したのである。



★六道の価値とは何か?一生懸命に勉強して東大に行って公務員なり、また大企業に勤めて、安定した生活をする!とかの世界。ホリエモンのように『 稼げば勝ち 』の世界。肉体的快楽、また、金による栄華の世界。シャブセックスでハマり込んでいた時の清原の世界。5人も愛人がいる乙武の世界。3股不倫の宮崎健介元議員の世界。男を税金で買う武藤議員の世界。経歴詐称のショーンK世界。口利きでカクレンボしている甘利議員の世界。偏差値28のシールズの世界。作曲家のふりしてた時の佐村河内守の世界。などあまりにも六道の世界に日本は溢れている。



★禅の重要な価値観は『 牛に乗ることだけを求め、それ以外の一切の価値観を捨てる 』ということ。ここは非常に重要である。1980年代の後半ににオウム真理教が誕生した時、彼らはウルトラ拝金主義を発揮した。それは


 1、麻原彰晃の風呂の残り湯は8万円
 2、麻原彰晃の血液は100万円
 3、麻原彰晃の精液は100万円

 で、当時のバカ信者たちは、ありたがって金を払ったのだ!



★1970年代の世界的禅ブームを経て、1980年代に自称・瞑想のマスターであるとして出現した、麻原彰晃やバクワンシュリラジニーシなどは、瞑想家のふりをしていたが、六道の奥地に深くハマリ込んだ巨大な欲望の果ての怪物であった。六道の価値を一切捨て、『 牛に乗ることをだけを目的とする禅僧 』とは全くの逆の存在であったのだ。







5、ジョブズはどうしてリンゴを齧ることをシンボルとしたのか?



https://ja.wikipedia.org/wiki/スティーブ・ジョブズ
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1972年の春、高校も卒業というときジョブスはLSDを試し、麦畑がバッハの曲を奏でるという幻覚体験をし、それを素晴らしい体験であると感じた[11]。2013年の伝記映画『スティーブ・ジョブズ』にも、LSDを服用し麦畑で指揮者になるという場面が登場する
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大学時代のジョブズはユダヤ・キリスト・イスラム・アニミズム・太陽神・思想・坐禅・食事・ヒッピー文化に心酔し、裸足で校内を歩き、一時は風呂に入らない時期もあったという。またかなりの音楽ファンであり、ビートルズやグレイトフル・デッドなどを聴きまくっていた。ジョブズは大学に半年間通ったが、興味のない必修科目を履修することを嫌がり、「両親が一生をかけて貯めた学費を意味のない教育に使うのに罪悪感を抱いた」ために中退した。しかし中退後もリード大学のキャンパスを放浪し、コーラの空き瓶拾いや心理学科の電子装置修理で日銭を稼ぎながら、哲学やカリグラフィー(西洋書道)など興味のあるクラスだけを聴講するもぐりの学生として過ごし、合計18ヶ月をリード大学に費やした
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★スティーブジョブズは17歳の時にLSDをやり幻覚を体験して、大学の頃には宗教、禅、哲学に凝った。これはあの時代の典型的なヒッピーである。そして今のIT企業大手のアップルを創始し、カリスマとしての生涯を送った。世間的価値の全てを否定するヒッピーから億万長者という逆説の人生だったと思う。



★ジョブズは死ぬまで禅僧として『 牛に乗っていた 』のか?いや48歳からの癌との闘いは、彼の世間的な大成功の代償だったのではなかろうか?『 牛に乗ることだけを求める 』のが禅僧なら、ジョブズは金の魔力によって、人生の途中から、牛から振り落とされて癌で死んでしまったように思える。



★しかし彼が創業した会社のアップルという社名に彼のヒッピー時代、禅僧時代の、真実の探求の現れが見える。『 リンゴを齧ること 』これはグノーシス主義のシンボルである。リンゴを齧るシンボルとは、アンチ・キリスト教のシンボルである。ユダヤ教やキリスト教は、リンゴを齧ることは堕落のシンボルであるから。失楽園の原因は「リンゴを齧ること」とするから。



★ヒッピーの禅僧だったジョブズの生涯で見えることは、彼の人生の途中までは『 牛に乗った禅僧 』であった。しかし誰もが認める億万長者になったときには、すでに金の魔力に負けて『 牛から振り落とされ 』癌になって死んだのではなかろうか?癌になり、川島ナオミのように怪しげな東洋医学巡りをやったようだが、牛から振り落とされた人間は死神の『 13 』に殺される運命であるのだ!



★『 牛に乗る 』と『 失う 』の言葉は対(ツイ)になっている。牛とは我々の中の太陽神である。太陽神と結びついている限りは人生は楽しい。しかし太陽神と分離したとき、人生は暗黒の世界に大転落する。いまのマスゾエのように。



★映画『 マトリックス 』の表現されたように、人生は常に「赤い薬」を選ぶか?「青い薬」を選ぶか?の選択である。赤い薬とは『牛に乗る』こと。青い薬は『失う」こと。世間とは『 失った者たち 』ばっかりである。



★牛に乗るためには、常に真実を探求しなければならない。あらゆることを。常に探求心のある者を『 聖杯を持つ者 』と言うのだ。リンゴを齧る、というシンボルの意味は真実の探求ということ。真の禅僧は『 牛に乗ることのみを求める 』。それが一番確かな道であると知っているからだ。










by xuzu9851 | 2016-06-19 10:59 | Comments(0)
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